書蒼28年9月号 漢字半紙

漢字半紙では初段から四段まで、北宋時代(960~1127年)後期の書家、米芾(べいふつ)の『蜀素帖(しょくそじょう)』から臨書課題が出されています。

「華、安得保」

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左:お手本   右:形臨(競書提出済)

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『蜀素帖』 (精選拡大法帖)より

布に書かれた作品ということで、少しでも筆に抵抗がかかる方がよいかと思い、いつも半紙の裏に書いていますが、なかなかお手本には近づいてきません(^_^; ほんとにむずかしい課題です(汗)

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きょうの自運(幸田文『季節のかたみ』の続きです)

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硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

それではまた(^^)/

書蒼28年9月号 かな半紙

かな半紙の課題は初段から四段まで『高野切第三種』の臨書が続きます。9月号は歌番号986でした。

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左:『高野切第三種』法帖  右:形臨

古筆臨書の稽古法をいろいろと試行錯誤してきましたが、この頃はだいぶやり方が定まってきました。

やはり、最初にしばらくロール紙に書いてみるのがよいようです。つるつるのロール紙で、紙の摩擦が利用できない状態でしばらく書きます。法帖の原本もみながら、120%拡大コピーをすぐとなりに置いて臨書しています。

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120%の拡大臨書のあとに原寸大の臨書もしますが、提出は拡大版の方でよいということなので、前回からそうしています。

写真には写っていませんが、拡大コピーはもうひとつ150%というのを用意して傍らに置き、細部を観察しつつ臨書をしています。

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書道と水泳  書道も「ドリル」が必要

水泳ではよく「ドリル」というのをします。水泳の一連の動きの中から一部分を取り上げて、それだけを集中的に訓練するものです。たとえば、脚にプルブイという浮力のある道具をはさんで手だけでクロールをすることで、プル(かき)だけに意識を集中し、プルの技術を高めていく――といったことです。

水泳の動きというのは、人間が日常的にはとらない動作ばかりの組み合わなので、連続する動きのすべてを一度に覚えようとしても無理があります。そこで、動作をいくつにも分解して、一つ一つの動作を覚えていき、覚えた動作を組み合わせることで一つの泳法を身につけていくわけです。

この「分解ドリル」は書道でも必要な訓練法だと思います。かつては毛筆で字を書くというのは人間にとって日常動作の一つであったわけですが、今ではもう違います。同じ「書く」という動詞で表現していますが、硬筆で書くのと毛筆で書くのとは、かなり違った動きになりますよね。

日常動作としての「書く」動作と、毛筆書道のそれはかなり違っていますから、事情は水泳と似ています。動作を分解して覚えていく「ドリル」がやはり必要でしょう。

上の例でいえば「ひ」をまず何度も書いてみる。次に連綿になっている「とふる」を何度も書いてみる。そして「ひ+とふる」を書いてみる――というふうに、動作を分解して覚えていき、それを組み合わせていく――それが、遠回りのようで結局はいちばんの近道のような気がします(^^)

986は後日、「古筆を学ぶ」で読みの勉強もする予定です。

それではまた(^^)/

自習 書蒼28年8月号 小4~小6 硬筆

『書蒼』学生部の硬筆課題を自習しています。

すべて2Bの鉛筆で書きました。

小4

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左:お手本  中:形臨  右:背臨

お手本の「夏」はどっしりして安定感がありますね。形背とも少し縦長になってしまいました。

小5

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左:お手本  中:形臨  右:背臨

「み」、書くたびに形が違います(^_^;

小6

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左:お手本  中:形臨  右:背臨

形背とも「雨」がお手本と違っていますね。違い方がまたそれぞれ違い……(汗)

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きょうの自運(幸田文『季節のかたみ』の続きです)

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硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

それではまた(^^)/

医療の進歩に感謝

退院した老母、しばらくは調子もよさそうでしたが、急にまた元気がなくなり徐脈で再入院となってしまいました。

いろいろ治療を受けてもなかなか心拍数が上がってこないものですから、心臓ペースメーカーを植え込むことになりました。どんな大手術になるのか?と心配になりましたが……、

医学の進歩はすごいものですね。ごく小さく薄いペースメーカーを鎖骨の上あたりの皮下に植え込み、そこからリード線を心臓まで這わせるという手術なのですが、1時間半ほどで無事に終わり、なんと翌日には退院できてしまいました(驚)。

体力回復には少し時間がかかりそうですが、とりあえず心臓の方の心配はあまりなくなり、ほっとしています。医療の進歩に感謝m(_ _)m

――そんなこんなで先々週末から先週にかけてえらくバタバタしまして、書道の稽古もあまりできず、ブログの更新もできませんでしたが、少しずつペースを取り戻していきたいと思っていますので、今後ともよろしくご愛読ください。

それではまた(^^)/

[硬筆書写検定]16 旧字・書写体・歴史的仮名遣い(2)

硬筆書写検定2~1級の理論問題のうち、旧漢字(以下「旧字」)・書写体の読み書き、また1級の歴史的仮名遣いに関する問題について、勉強法を考えていきます。

まず、2級と準1級では旧字を読めるようにしておく必要があります。この問題から考えていくことにします。

旧字は、世代によってはあるていど読めるという人もいると思いますが、ここでは、旧字にほとんど親しんだことがないという若い方々を対象に、勉強法を考えていきたいと思います。

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私がおすすめする方法は、私自身も中学生の頃にそうしたように、旧字表記の小説などを読んで「慣れて」しまうこと、です。

旧字体で書かれた文章の実物をちょっとみてみましょう。

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集英社からかつて出ていた『漱石文学全集』の第1巻『我輩は猫である』の最初のページです。この全集は、最終の版まですべて旧字(と歴史的仮名遣い)表記のまま発刊され続けました。

※岩波書店の『漱石全集』は途中から新字体・現代仮名遣いに変更されたようです。

一部を拡大してみます。

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中学生の頃、私は漱石のいくつかの小説をこの全集で読みました。初版は昭和45年(1970)となっています。いま手元にある本は成人後に神田の古書店街で買い直したもので、昭和54年・第四刷となっています。

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以前にも述べましたが、この頃になってもこのように旧字旧仮名表記の小説などは書店にそこそこ並んでおり、戦後生まれといっても、私―昭和33年(1958)生―くらいの世代では、望めばこういうものを読んで旧字・旧仮名遣いに親しむことができました。

すべての漢字にふりがなで、楽に読める

最初のページに早速「当」「恐」「顔」などの旧字が出てきますが、漢字にはすべてふりがながついているので読むのに苦労はありません。この「すべての漢字にふりがな」というスタイルの読み物は明治以来とても多く、昔の子どもたちは読み物を通じて自然に漢字の読み方を覚えていったわけですね。

歴史的仮名遣いにはすぐに慣れる

漢字だけでなく仮名遣いも現代のものとはいくらか違う歴史的仮名遣いですが、古い言い回しなどはあるものの、使われている言葉は、基本的にいま私たちが使っている現代語とかわりません。だから、たとえば――

「捕まて煮て食とい話である」

――と書いてあるのを文字どおり「ツカマヘテニテクフ~」と読む人は、日本語のネイティブであればまずいないでしょう(笑)。頭の中に響く日本語はちゃんと「捕まえて煮て食うという~」に変換されているはずです。

頭の中での変換に慣れるまで音読してみるといいと思います。昔の人が歴史的仮名遣いの文章を自然に読みこなしていた、その感覚がすぐに身についてくるはずです。

違和感はすぐに消える

旧字・旧仮名遣いで書かれた文章を初めて読むという方は、最初は違和感を感じることと思います。しかし、すぐに投げ出さないで、しばらく我慢してついていってください。その違和感はすぐに消えます。一冊読み終えるまでに?いえいえ、そんなに時間はかかりません。一時間も読んでいるうちに慣れてしまうんじゃないでしょうか。

絶版になっている集英社の『漱石文学全集』ですが、古本ならまだ入手できます。この機会に手に入れて旧字・歴史的仮名遣いに親しんでみられてはいかがでしょうか(^^)

旧字・歴史的仮名使いで書かれた戦後小説もある

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『東京セブンローズ』(井上ひさし・著)

これは、平成11年(1999)に実験的に旧字・歴史的仮名遣いで書かれた小説です。

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こちらは漢字にはほとんどふりがながふられていません。文脈から読めるものも多いと思いますが、上の『漱石文学全集』のようなスタイルのものを読んで旧字に少し慣れてきてから読むといいかもしれません。

次回に続きます。それではまた(^^)/

きょうの自運はお休みします。