「行書」カテゴリーアーカイブ

百人一首で行書をまなぶ 5 花のいろは/これやこの

岡田崇花先生がお手本を書かれている『百人一首練習帳』で行書・連綿を学んでいます。

201607『百人一首練習帳』

『書き込み式「百人一首」練習帳』

◇◇◇

二首ともセーラーのデスクペン(旧製品)で書きました。

9. 小野小町(おののこまち)

花のいろは うつりにけりな いたづらに

  我身(わがみ)よにふる ながめせしまに

201610%e8%a1%8c%e6%9b%b8%e7%99%be%e4%ba%ba%e4%b8%80%e9%a6%96009

左:お手本  右:形臨

201610%e8%8a%b1%e3%81%ae%e3%81%84%e3%82%8d%e3%81%af

ポイント

  1. 「花」の行書は書写体から201610%e8%a1%8c%e6%9b%b8%e7%99%be%e4%ba%ba%e4%b8%80%e9%a6%96009p1
  2. 連綿では濁点は最後に書く
    201610%e8%a1%8c%e6%9b%b8%e7%99%be%e4%ba%ba%e4%b8%80%e9%a6%96009p2

◇◇◇

10. 蝉丸(せみまる)

      これやこの 行(ゆく)も帰るも 別れては

         しるもしらぬも 相坂(あふさか)の関  

201610%e8%a1%8c%e6%9b%b8%e7%99%be%e4%ba%ba%e4%b8%80%e9%a6%96010

左:お手本  右:形臨

201610%e9%80%a2%e5%9d%82%e3%81%ae%e9%96%a2

ポイント

      1. 「別」の行書は書写体から201610%e8%a1%8c%e6%9b%b8%e7%99%be%e4%ba%ba%e4%b8%80%e9%a6%96010p1
      2. 行が曲がらないようにする

201610%e8%a1%8c%e6%9b%b8%e7%99%be%e4%ba%ba%e4%b8%80%e9%a6%96010p2

※連綿では中心線がずれていく場合がありますが、その場合でも文字列がななめに傾くことはありません。

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きょうの自運(幸田文『季節のかたみ』の続きです)

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硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

それではまた(^^)/

百人一首で行書をまなぶ 4 天の原/我庵は

岡田崇花先生の『百人一首練習帳』で行書・連綿を学んでいます。

201607『百人一首練習帳』

『書き込み式「百人一首」練習帳』

◇◇◇

7. 阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)

天(あま)の原 ふりさけみれば 春日なる

  三笠の山に いでし月かも

201608行書百人一首007

左:お手本  右:形臨

201608三笠の山にいでし月かも

ポイント

  1. 最後の線のみつなげても行書になる
  2. 201608行書百人一首007ポイント1文字の大小の変化でリズムが生まれる201608行書百人一首007ポイント2

◇◇◇

4. 喜撰法師(きせんほうし)

      我庵は都のたつみ しかぞすむ

         世をうぢ山と 人はいふなり  

201608行書百人一首008

左:お手本  右:形臨

201607宇治山

ポイント

  1. 横幅の変化で動きを出す
  2. 201608行書百人一首008ポイント1「ふ」の一画目が連綿線と同化
    201608行書百人一首008ポイント2

この歌は『高野切第三種』の臨書「古筆をまなぶ」でも勉強しています。

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きょうの自運

20160824ペン自運「故郷」

硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

201608故郷

『故郷(ふるさと)』 作詞:高野辰之 作曲:岡野貞一

(2)

如何(いか)にいます 父母

恙(つつが)なしや 友がき

雨に風につけても

思いいずる故郷

(3)

こころざしをはたして

いつの日にか帰らん

山はあおき故郷

水は清き故郷

ではまた(^^)/

行書の原理を探る 2 連続する縦線

きのうの復習から始めたいと思います(^_^)

復習テスト

赤の線に注目し、行書体の書き方として適当であると思う方に○をつけてください。

1. 三

02復習テスト1

(    )          (    )

2. 春

02復習テスト2

(    )          (    )

3. 二

02復習テスト3

(    )          (    )

4. 干

02復習テスト4

(    )          (    )

5. 手

02復習テスト5

(    )          (    )

6. 馬

02復習テスト6

(    )          (    )

7. 焦

02復習テスト7

(    )          (    )

正解は最後に掲載します。

◇◇◇

きょうは連続するタテ線の処理について、みていきます。

まず、タテ三本はこれですね。

201608行書の原理1

『楷・行・草 漢字筆順字典』(岡田崇花先生・編)より

おお、「三」同様、二本目と三本目がつながっていますね。システマティックでいいわぁ(^^)

これをちょっと見てください。

201608行書の原理2左は「三」の行書です。右は、「川」の行書を横に倒して反転させたものです。こうしてみると、同じ原理で書かれていることがよくわかりますね。

さて、タテ線の場合は四本が連続する漢字もありますよね。

201608行書の原理10

201608行書の原理9

三本目と四本目がつながっていたり、いなかったりです。ほかの複数の字典をみても、やはり同じ傾向です。原理としてはどうまとめればいいでしょうね?

しょうがないので、「川」だけ別にして、

原理3 「川」は二本目と三本目をつなぐ。

原理4 「川」以外では、三本以上のタテ線はつながないか、つなぐ場合は終わりの二本だけをつなぐ。

としておきます。めんどくさくてごめんなさいm(__)m

◇◇◇

では、二本だとどうなるでしょう。タテに二本線を書くだけの漢字はないので、連続する二本のタテ線を含む漢字、ということになりますが――、

201608行書の原理3

ふむ。つながっていませんね。もう少しみてみましょう。

201608行書の原理4

うん、つながらない。

201608行書の原理5

つながらな~い♪\(^o^)/

201608行書の原理6

筆ペンの方はつながっちゃいそうだけど、何とかセーフ!(^^)

201608行書の原理7

これもつながら……、いやいや、ついに筆ペンの方はつながってしまいました!(☉_☉) いや~ん!

うーむ。二本の連続するタテ線はつながない――ということで一件落着させたかったのですが、そうは問屋がおろしてくれませんでした。世の中、思いどおりにならないことも多いものです(^_^;

でもねー、筆脈はつながっているわけなので、筆の勢い次第では線がくっついちゃうことはありますよねえ(^^)

と、「運筆の勢いでついつながっちゃった説」(笑)で片付けられないかと画策していたのですが、ほかの字典をみていたら、こんなのが出てきてしまいました……(汗)

201608行書の原理8

『ペン字改定常用漢字の三体』(狩田巻山先生・著)

「倫」もほとんどつながりかけてるし、「輪」なんか遠慮なく思いきりつながってますがな(苦笑)

◇◇◇

連続する二本のタテ線――についても、残念ながらすっきりと原理を抽出することができませんでした。

ただ、複数の字典をみていくと、連続する二本のタテ線はつながずに書いている例が圧倒的に多いことは事実なので――、

原理5 連続する二本のタテ線は、原則としてつながずに書く。

こんな感じでどうでしょう。

「原則として」って便利な言葉だな(笑)

今回はこんなところで ε=ε=(〃´□`)ノ

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きょうの自運

20160810ペン自運「海」

硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

201608松原遠く

『海』 作詞作曲:不詳

(2)

島山闇に著(しる)きあたり

漁火(いさりび)光り淡し

寄る波岸に緩くして

浦風軽(かろ)く沙子(いさご)吹く

見よ夜の海

見よ夜の海

「闇に著(しる)き」 暗闇の中にくっきりと浮かび上がる

「沙子(いさご)」 細かい石や砂

◆◆◆◆◆

復習テスト解答 1~7、すべて左側が( ○ )になります。

それではまた(^_^)/

行書の原理を探る 1 連続する横線

またまた新企画でございます(^^)

行書を書いていると「あれ、この線はつなげていいんだっけ?」なんて悩んでしまい、字典で確認しなければなくなる場面が時々あります。書き方のルール、原理というものをちゃんと意識せずにぼんやりと稽古してきたせいでありましょう。

いつか人に教えたいという人間が、こんなことではいけませんよね(汗)自信をもって行書が書けるようになるためには、そして人にもわかりやすくその書き方を教えられるようになるためには、行書の決まり、原理というものを整理して意識化しておく必要がある――

というわけで始めてみます(^^)

◇◇◇

原理を探るための題材は、『書蒼』のペン習字課題のお手本や、岡田崇花先生の字典から主にいただいていくことにします(競書誌『書蒼』についてはこちらをどうぞ)。

201601行書の決まり01手本『書蒼』28年4月号 一般部 ペン習字課題

岡田崇花先生揮毫のお手本の中の一つ、あるいはいくつかの字に注目して、行書の書き方の原理を探っていきます。今回はこの字です。

201601行書の決まり01-2

連続する三本のヨコ線」を含む漢字です。「春」「秦」など、けっこうありますよね。この部分を行書で書くときにどんな原理が働いているのかをみてみます。

201601行書の決まり01-3

右側の行書をみると、「二本目の線と三本目の線が続き書きされている」ことがわかります。

楷書を書くとき、一つの点画を書き終えるとペン先は紙を離れ、次の点画の始点に向かって空中を最短距離で移動していきます。線はつながっていませんが、書き手の意識としては、二つの点画は空中の見えない線でつながっています。このときのペン先の軌跡を「筆脈」といいます。

楷書では紙の上には現れないこの筆脈が、行書では線として書かれることがある――ここが二つの書体の大きな違いです。行書は、この写真のように、運動の軌跡(の一部)を可視化した書体、ということもできるだろうと思います。

201608光の軌跡

――ところで、一本目と二本目はつながってないよね。

そうなんです。気をつけなければいけないところです。

もう一つ、みてみます。三本線といえば、これが代表格ですね。

201601行書の決まり01-4

『楷・行・草 漢字筆順字典』(岡田崇花先生・編)より

やはり、一本目と二本目はつながらず、二本目と三本目はつなげて書かれています。

「三」の筆ペンの方のお手本をみると、一本目と二本目の間にも筆脈が通っていることがよくわかりますよね。しかし、それが実際に線として書かれることはありません。つなげて書くのはあくまで、二本目と三本目だけです。

ほかにも「秦」「春」「馬」「焦」など、連続する三本線をもつ漢字をいろいろ複数の字典でみてみたところ、みなこのルールに忠実に書かれていることがわかりました。

原理1 連続する三本のヨコ線では、二本目と三本目をつなげて書く。

めでたく、原理が一つ抽出されたようです(^^)

◇◇◇

さて、ここまでくると、二本線もみないわけにはいきません。

201601行書の決まり01-6

「二」では線がつながらないようです。お手本をみると筆脈の流れははっきりわかりますが、それでも線は続け書きされていません。念のため、ほかの字典も五冊ほどみてみたのですが、行書で「二」を続け書きしている字典は一つもありませんでした

但し、「宇」や「漢」など、連続する二本線を内部にもつ漢字では、その二本線は続け書きされています(字典で確認してみてください)。というわけで――、

原理2 「二」はつながないが、漢字内部の連続する二本のヨコ線はつなぐ。

こうしておきましょうか。例外がいくつも見つかるようだと困るのですが、その場合は修正します(^^)

◇◇◇

と、こんなふうに勉強していきたいと思っております(^^)

次回は、連続するタテ線についてみていきます。

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きょうの自運

20160809筆ペン自運「桃夭」

『詩経』

桃夭(とうよう)

桃の夭夭(ようよう)たる

灼灼(しゃくしゃく)たる其の華(はな)

之の子 于(ゆき)帰(とつ)がば

其の室家(しつか)に宜(よろ)しからん

桃の木は若々しく

あかいあかいその花

この娘は嫁入りし

幸せになる

201608桃の花と富士山

富士山は関係ないですけど(^_^)

嫁いでゆく娘を若々しい桃の木にたとえて結婚を祝っています。

『詩経』は中国最古の詩集で、3000篇ほどあったものを孔子が305歌に編纂したものと伝えられています。よみ人の名は伝わっていません。孔子はそのよみぶりの純粋さ、おだやかさを称えています。

それではまた(^^)/

百人一首で行書をまなぶ 3 おくやまに/かさゝぎの

岡田崇花先生の『百人一首練習帳』で行書・連綿を学んでいます。

201607『百人一首練習帳』

『書き込み式「百人一首」練習帳』

◇◇◇

今回は「三菱鉛筆 ユニボールシグノ 0.38mm」で書いてみました。

5. 猿丸太夫(さるまるたいふ)

おくやまに 紅葉踏分(ふみわけ) なく鹿の

  声きくときぞ あきは悲しき

201608行書百人一首005

左:お手本  右:形臨

2016087行書百人一首005画像

ポイント

  1. 「踏」の行書

201608行書百人一首005ポイント1

書写体  →  行書

2. 「分」の行書

201608行書百人一首005ポイント2

書写体  →  行書

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6. 中納言家持(ちゅうなごんやかもち)

      かさゝぎの わたせる橋に をくしも(霜)の

         しろきをみれば 夜ぞふけにける  

201608行書百人一首006

左:お手本  右:形臨

2016087行書百人一首006画像

ポイント

1.「ゝ」(踊り字)を含む連綿

201608行書百人一首006ポイント1

2. 中央から中央への連綿

201608行書百人一首006ポイント2

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きょうの自運

20160804ペン自運「ホイットマン」

硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

それではまた(^^)/