「毛筆書写検定」カテゴリーアーカイブ

[毛筆書写検定]4 3級試験の内容をみる(4)

3級の理論問題を、硬筆検定とともにみています。

理論問題

毛筆 第九問 草書を読む

201508毛筆検定理論第九問

『毛筆書写検定ガイド (3・4級)』より

硬筆の方も、形式・問題数ともに同じです。

硬筆 第九問 草書を読む

201508硬筆検定理論第九問

『硬筆書写技能検定3級合格のポイント』より

3級の審査基準の中に「平易な草書体の漢字を読むことができる」とあるのですが、行書体に近い字が多く、また文章題なので文脈からの判読もしやすい、いわば「サービス問題」になっています。

練習問題をやってみてほとんど解答できたので、私はこの問題のための受験勉強はしませんでした。ただ、今後は草書の勉強が必要になるんだな――という覚悟だけはできました。そういう覚悟を促すための問題?なのかもしれませんね(^^)

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毛筆 第十問  常用漢字の字体の間違いを直す。

201508毛筆検定理論第十問

硬筆 第十問  常用漢字の字体の間違いを直す。

201508硬筆検定理論第十問

これも、書かれている字が毛筆か硬筆かの違いだけです。

この問題、いつも意外にてこずります(^_^;

問題文には書かれていませんが、書き方のまちがっている漢字は10字です。しかし私の場合、一読してすぐ間違いに気づくのは半分くらいのものです。これまでの受験ではすべて何とか完全正解できているはずですが、10字すべてを特定しきるまで、いつもけっこう時間がかかってしまいます。

これをやると、人が文章を読むときに一字一字の形をきっちり確認しながら読んでいるわけじゃないんだな――とよくわかります。間違った字が混入しても、文章になっているとすーっと読み流してしまいがちなんですよね(^_^;

字体の間違いのパターンについて、ガイドブックに解説があります。

201508毛筆検定理論第十問解説

『毛筆書写検定ガイド (3・4級)』より

201508硬筆検定理論第十問解説

『硬筆書写技能検定3級合格のポイント』より

訂正すべきはぴったり10字で、訂正が9字以下でも11字以上でも減点されます。

2級以上は試験時間が90分と長いので、この問題に多少時間を使ってもどうということもないのですが、3級は60分しかありません。理論問題にあまり時間をかけている余裕はありません。誤字のパターンを知っておき、練習問題もこなしておかれることをおすすめします。

3級の理論問題は以上です。

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きょうの自運(草書かな交じり)

20160823ペン自運「季節のかたみ」1

『季節のかたみ』 (幸田文・著)より

硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

幸田文(こうだあや)の『みずばち』に続き、『季節のかたみ』を自運していきます。次回の縦書き自運に続きます。

それではまた(^^)/

[毛筆書写検定]3 3級試験の内容をみる(3)

日本書写技能検定協会のウェブサイトには、検定各級の「試験の程度」について簡単に書かれています。3級は――、

毛(硬)筆書写一般の基礎的技術及び知識をもって書くことができる。

となっています。大人としてまあ恥ずかしくないくらいには書けるし知識もある、ということになるでしょうか。

これが2級になると「専門的技術及び知識をもって」というふうに表現が変わります。これはもう「本気で書道・ペン字をやってます」モードですね。

というわけで、一般的には3級を取っておけば、就職先などへのアピール(^^)としてまず十分ではないかと個人的には思います。

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その3級の理論問題を、硬筆の方も一緒にみていきます。

硬毛とも第六問までが実技問題、第七問から理論問題になります。

理論問題

毛筆 第七問 漢字の部分の名称を答える。

201508毛筆検定理論第七問

『毛筆書写検定ガイド (3・4級)』より

硬筆の方も体裁が少し違うだけで、形式も問題数も同じです。

硬筆 第七問 漢字の部分の名称を答える。

201508硬筆検定理論第七問

『硬筆書写技能検定3級合格のポイント』より

『毛筆書写検定ガイド (3・4級)』『硬筆書写技能検定3級合格のポイント』ともに、漢字の部分の名称の一覧表が付録として掲載されています。

201608漢字の部分一覧表

こういった一覧表を利用してとにかく暗記していくわけですが、表の中にはすでに答えられるものもかなりあると思います。多少の個人差はあるでしょうが、学校で普通に国語の勉強をしてきた人なら、初めて聞く名称は――ほんのちょっと、というわけにはいきませんが、嫌になるほどたくさんはなかろうと思います(^^)

ただ、大人ならたいてい知っている――というようなものばかりはやはり出題されません。試験作成の先生方が「この名称は知らない人も多かろう」と思われるものが半分くらいは出るのではないでしょうか。「これ知らなかった」というものはちゃんと覚えて試験に臨みたいですね。

全体に覚える数は多くありませんし、勉強しておけば誰でも答えられる「サービス問題」ですから、手を抜かずに全問正解をめざしたいところです。

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毛筆 第八問  漢字の筆順の正誤を答える。

201508毛筆検定理論第八問

硬筆 第八問  漢字の筆順の正誤を答える。

201508硬筆検定理論第八問

書かれている字が毛筆か硬筆かの違いだけです。

常用漢字(平成22年に1945字から2136字に増えました)から出題されます。学校で習った一通りの筆順を知っていれば答えられる問題だけになっています。

なぜそこを強調するかというと、学校では教えていなくても正しいとされる筆順はありまして、2級以上ではそういう問題も出るものですから。たとえば――、

201608『漢字筆順ハンドブック』

これは『漢字筆順ハンドブック』という本の一ページですが、「浅」「栓」「戦」などは二通り、「専」は三通りの筆順が掲載されています。どれも正しい筆順とされているものです。

このように筆順が複数ある字も、3級では「学校で教えている以外の筆順」は出題されない――ということになります。

また、3級は楷書の筆順のみです。行書になると筆順が変わる字がありますが、行書の筆順は2級以上で出題されます。

筆順は自信がない――という方は多いかもしれませんね。私もあまり自信がなくて、3級の理論問題ではこの勉強にいちばん時間をかけたように記憶しています(^_^;

3級受験当時、参考書はこれだけを使っていました。

201608『漢字筆順ハンドブック』外観

『漢字筆順ハンドブック』(江守賢治先生・著)

日本語教員時代に買って持っていた本で、かれこれ二十年以上もお世話になっています。筆順のバイブル!と断言してしまいます(^^)

楷書の筆順だけですが、3級までなら十分ですし、大きな本ではないので引くのも楽です。手元に置いて、筆順に悩んだらすぐ調べる――そういう習慣をつければ、だんだん筆順に自信がついてくると思います。

なお写真は旧版のものです。常用漢字表の改定を受けて新版は装丁も新しくなっています。

2級以上も受けていくつもりなら、行書の筆順も調べられるこういう字典があった方がよいでしょう。

201608『楷行草筆順字体字典』

『楷行草 筆順・字体字典』(江守賢治先生・編)

私も、2級以上も受けていこうと決めた時にこれを買いました。楷行草のみならず、旧字体の筆順まで調べることができます。「筆順のバイブル」のさらにさらに詳しい版(^^)ですね。

さて、いつもご紹介している岡田先生の筆順字典も素晴らしい字典なのですが、用途が微妙に違います。

201509岡田崇花先生字典1

201608『漢字筆順字典』

『楷・行・草 漢字筆順字典』(岡田崇花先生・編)

こちらの字典は、筆順は一種類のみの掲載です。ふだん使う筆順字典としては(正しい一つの筆順がわかればよいので)まったく問題ありませんが、検定試験の勉強として、その字に複数の筆順があるのかどうかは、江守先生の字典でないと調べることができません。

『書蒼』で勉強中なら岡田先生の字典は必須だと思います。加えて検定も1級まで受けていくぞ!という方としては、江守先生の字典も持っておくのがベスト、ということになるでしょうか。お金かかりますけど(^_^;

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二つの理論問題だけで長くなってしまいました。残りの理論問題は次回ということでm(_ _)m

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きょうの自運(草書かな交じり)

20160819ペン自運「藤田耕雪」

硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

週末、楽しくお過ごしください。それではまた(^^)/

[毛筆書写検定]2 3級試験の内容をみる(2)

引き続き、毛筆検定3級の実技問題をみていきます。

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実技 

第五問 漢字かな交じり文

201608毛筆検定3級第五問

『毛筆書写検定ガイド(実技3・4級)』より

20字から30字の漢字かな交じり文を、半紙に三行で書くという問題です。漢字は行書、かなは連綿させないという注意事項があります。

解答例です。

201608毛筆検定3級第五問模範例1

上は楷書に近い書きぶりの行書ですが、別の解答例をみると――、

201608毛筆検定3級第五問模範例2

行書らしい行書で、それに合わせて仮名もやわらかい書きぶりになっているものもありました。

さて、これの稽古はどうしましょう。『書蒼』の毛筆部門にはぴったりの課題がないようです。ただ――、

201608『書蒼』実用書道五段以上

これは実用書道(筆ペン)の五段以上の課題なのですが、この課題を毛筆で半紙に拡大臨書する、という稽古の仕方はありそうです。詩と実用文の違いはありますが、漢字かな交じりという点では同じですからね。

※ただ、3級では連綿は使えず粒書きにしなければなりませんけれども。

このくらいの文字数で稽古しておけば――、

201608毛筆検定漢字かな交じり文1~2級

毛筆書写検定ガイド(実技1・2級)より

左:2級   右:1級

2~1級の字数の多い問題にも対応できる力が養えそうです。

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第六問 掲示文

201608毛筆検定3級第六問

指定の文言を半紙に2行で書けという問題です。書体は楷書か――、

201608毛筆検定3級第六問楷書

あるいは楷書に近い行書という指定です。

201608毛筆検定3級第六問行書

これは『書蒼』学生部の随意課題に、掲示文があります。

201608『書蒼』学生部掲示

これは、私も一時は自習をしていたのですが、他にやることが多いからと自分に言い訳し、ずっとさぼっている課題です(汗)。毛筆検定を受けるためには勉強を再開しなければなりませんね(^_^;

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以上、毛筆検定3級の実技問題の内容をみてみました。

こうしてみていくと、『書蒼』だけで書写検定の実技問題用の勉強はほとんどできてしまいますね。すごい競書誌だわ~(^^)

理論問題の方は、硬筆検定の方とほぼ同じ内容のようですが、硬筆3級の理論問題は当ブログでこれまでふれてきませんでしたので、次回からみていきたいと思います。

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きょうの自運

20160817ペン自運「勝海舟」

硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

それではまた(^^)/

[毛筆書写検定]1 3級試験の内容をみる(1)

硬筆書写検定の1級が取得できたら、次は毛筆の方を3級から受験していくつもりでおります。

硬筆1級合格まで一年(受験回数3回)以上はかかるだろうとみています。それまではどうしても硬筆の稽古中心にならざるを得ませんが、毛筆検定の受験準備も、少しずつでも進めておきたいと思います。

ということで、毛筆検定3級の内容をみておくことにします。

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実技 

第一問 漢字(楷書) 半紙に四文字

201608毛筆検定3級第一問

『毛筆書写検定ガイド(実技3・4級)』より

受験対策としては、すでに始めていますが、『書蒼』一般部の漢字半紙課題(10~5級)の自習が主になると思います。過去の課題もこなしていけば、そこそこの稽古量になっていくでしょう。

201608『書蒼』一般楷書

『書蒼』8月号一般部 漢字半紙課題(10~5級 楷書)

第二問 漢字(行書) 半紙に四文字

201608毛筆検定3級第二問

『毛筆書写検定ガイド(実技3・4級)』より

こちらも、『書蒼』一般部の漢字半紙課題の自習を中心にします。

201608『書蒼』一般行書

『書蒼』8月号一般部 漢字半紙課題(4~1級 行書)

第三問 ひらがな 半紙に四文字

201608毛筆検定3級第三問『毛筆書写検定ガイド(実技3・4級)』より

これは、これまでやってきた書写書道の方のひらがなの稽古を続けつつ――、

201605かな大字総復習

『書蒼』学生部の課題でも勉強していきます。

201608『書蒼』ひらがな

『書蒼』8月号 学生部半紙課題(小2・小3)

第四問 カタカナ 半紙四文字

201608毛筆検定3級第四問

さて、カタカナは……、特に稽古してきていないのです(^_^;

カタカナの形は漢字の部品になっているものが多いので、楷書の稽古をしていると自然に書けるようになる感じがありますよね。

それでも、一応ひととおりは勉強しておきたいと思います。これは、こちらでご紹介している谷蒼涯先生の『大人の筆ペン字練習帳』に一覧で出ているので、稽古に利用させていただくことにします。

201608『大人の筆ペン字練習帳』カタカナ

子どもたちに教えるという場合、やはり書写書道の形できっちり書ける必要があります。毛筆検定の内容が、稽古のよき指針になってくれることと思います。

実技問題はまだあります。次回に続きます。

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きょうの自運

20160815ペン自運「飯田蛇笏」

硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

それではまた(^^)/