「水で書ける半紙」は使えるか

水で書ける半紙が販売されています。呉竹やパイロットなど、いくつかの会社から出ているようです。

201510水書道1

呉竹「水書き書道 水でお習字・半紙 K37-10」 ほか

写真は、呉竹ともう一社の製品が混ざっています。今年4月にほぼ同時に購入したものですが、もう一社の社名・製品名は失念しました(^^;

墨が要らない。ということは、筆や硯を洗う手間がない。これは便利だなあ。しかし、水では墨で書くような書き心地にはならないんじゃないか?

つるつると抵抗感のない書き心地を想像して購入をしばし躊躇していたのですが、amazonのレビューなど読むと、なかなか評判がいいのです。購入して使い心地を試してみることにしました。

201510水書道「火山」

紙の色により、浮き上がる文字の色が違います。灰色の紙だと黒い字になります。

紙質は、やや厚手で表面に微妙な抵抗感、ザラつきがあります。新しい筆に水をつけて書いてみると、これがなんと、墨で書いているのほとんど変わらない書き心地で、違和感がありません。

「おー、これはいいなあ!空いた時間にちょっと稽古しよう、なんてときに便利この上ない!」

これは良いものを買ったと喜びましたが、どんどん書いていくと、すぐにこの製品のある問題に気づきました。

書いた字がなかなか消えてくれない……。乾くのにけっこう時間がかかるんですよ(苦笑)

乾いて字が消えるまでの時間を計測してみました。

201510水書道「ふ」1書いた直後 → 1分強 → 2分強

201510水書道「ふ」2→    3分強 → 5分 → 9分経過

計測時の環境は、室温25度、湿度29%。かなり湿度は低い状態ですが、ほぼ消えて新たに書ける状態になるまで5分以上かかりました。

筆を強く押しつけたテンの部分がやはり最後まで残り、完全に消えたのは10分後です。

いちど書くと、5分間はおかないと次が書けない……。う~ん、自分がふだんのペースで書いていくと、何十枚もないと間に合わないんじゃないかなあ。

しかし重ねれば乾きが遅くなる。何十枚も重ねずに乾かすスペースがどこにあるのよ……。使えない……(´^`;)

というわけで、この製品はお蔵入りとなりました(^^;

でも、幼児や小学生が家での自習用にこれを使う、とか、テンやハネ、ハライなどの部分的な稽古には使えそうです。

また、消えていく過程で、穂先がどこを通ったか、どこに筆圧が強くかかったか等がよくわかるので、先生方が教育用に使われるのもよいかもしれません。

◇◇◇

半紙タイプではない、こういう製品もあります。

201510水書布仁和館 水書き書道セット

中国製で「水書布」という製品名が書かれています。布の表面に、何か化学的な処理が施されているようです。筆とセットで販売されています。

これも、乾くまでの時間をみてみます。

201510水書道「永」1書いた直後 → 1分 → 2分

201510水書道「永」2

3分 → 4分半 → 5分経過

5分でほぼ完全に消えました。呉竹ほかの紙タイプより若干は速く乾きます。でも、大差ないとも言えるかな(笑)。

ただ、マス目に合わせて小ぶりの字をゆっくり書いていくという形なら、2~3枚あれば使い回せそうではあります。そのくらいなら大した場所も取りませんしね。

結局、これもお蔵入りになりましたが(^^;

◇◇◇

でも水で書けるようにしようというアイディアは素晴らしいですね。使いようによっては、とても便利なものではないでしょうか。

それではまた(^^)/