[硬筆書写検定]15 旧字・書写体・歴史的仮名遣い(1)

(今月から週2~3回の更新になります。)

硬筆書写検定2~1級の理論問題では、旧漢字(以下「旧字」)・書写体を読み書きする問題、また1級では歴史的仮名遣いに関する問題が出題されます。

2級の内容からみてみます。

第八問 A 旧字体を読む B 書写体を読む

201609硬筆書写検定2級第七問

右側A列は旧字体、B列は書写体です。この10字を常用漢字で楷書で書く問題になります。

10点×10問で、全問正解で100点という配点です。2級の理論問題は全体で400点で、過去の試験では295点以上で合格しているようです。つまり少なくとも74%ほどの得点が必要です。この問題でもできれば8個以上は正解したいところですね。

準1級では第八問でなく第七問がこの問題になりますが、内容は2級と同様です。

書写体とは

手書きの楷書体には、漢和辞典には載っていないか、載っていても「俗字」とされている異体字があります。「俗字」というといかにも「正式でないもの」という印象がありますが、実はこれらの異体字こそ昔からずっと書かれてきた楷書本来の字形であり、楷書の最高の手本といわれる『九成宮醴泉銘』なども、ほとんどといってよいほど書写体で書かれています。

我が国でも江戸時代までは漢字はすべて書写体で書かれてきました。私たちが現在みるような形になったのは、明治時代以後、漢和辞典などが活字で組まれるようになってからのことだそうです。

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次に1級です。

第七問 A 旧字体を書く B 書写体を書く

201609硬筆書写検定1級第七問

書かせる問題です。2級・準1級と比べてかなりハードルが上がりますね(^_^;

上の問題の解答を載せておきます。

201609硬筆書写検定1級第七問解答

旧字体で新字体と形の異なる漢字は370字余りということです。書写体はちょっと多く、1060字ほどになります。草書体は2000字余りを勉強しなければならないことを思えば少ないですが、それでもかなりの量ですね(^_^;

ちなみに、狩田巻山先生の『ペン字精習・上』に、旧字体370字、書写体1060字の一覧表が付録として掲載されています。

201609ペン字精習上

『ペン字精習 上』(狩田巻山先生・著)

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次に、1級の第十問のBをみておきます。

ちなみにAは常用漢字の間違い探しで、2級や準1級と共通問題になっているようです。問題の形式は3級の同問題と基本的に同じなので、こちらを参照してください。

201609硬筆書写検定1級第十問B和歌二首が活字でしめされます。このうち、歴史的仮名遣いとしてまちがっている部分を指摘せよ、という問題です。問題文には書かれていませんが、全体で5つの誤表記があります。

答え方はこんなふうになります。

201609硬筆書写検定1級第十問B解答

これは、古筆を勉強している人や短歌や俳句をよむ人、また学校で習った古文の内容をよく覚えている人などには何ということもない問題でしょうが、改めて勉強しないと厳しそう……という人もいるかもしれませんね。

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これらの理論問題対策の勉強はどんなふうにしたらいいのか?次回はそのあたりを考えていきたいと思います(^^)

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きょうの自運(幸田文『季節のかたみ』の続きです)

ペン自運「季節のかたみ」BN1-3

20160901ペン自運「季節のかたみ」4

それではまた(^o^)/