速書きをもっとかっこよく

速書きを、もっとかっこよく仕上げたい――と思うのであります。

硬筆書写検定の速書き問題は4分以内に――

3級 115字  2級 125字  1級 145字

ほどをヨコ書きするという問題なのですが、楷書を急いで書くだけの自己流の崩し字では、速さにも仕上がりにも限界があります。やはり行書が書けないと苦しいわけですが、私など、まだまだつい自己流の崩し字になってしまうことも少なくなく、「速書き力」の未熟を感じます。

――どうしたら、速書きをもっと大人っぽい、かっこいい仕上がりにできるだろう?

そう思い、こんなことをやってみました。

◇◇◇

まず、ヨコ書きの現代文を課題として用意します。次に、いきなりそれを必死に速書きせず、まずは――

「どう書けば、かっこいい仕上がりになるか」

と検討しながら、落ちついてゆっくりめに書いていきます。

まずはやさしめなところで、4級の過去問を書写してみます。

201607速書きで大人の字を創る

201607速書きで大人の字を創る1

ボールペンはシグノの0.38mmを使ってみました。細すぎるかなと思いましたが、すっきり書けてなかなかよいです(^^) 「速く、そして見栄えも悪くない」書き方を模索しながら4分以上をかけて書いてみました。

◇◇◇

ところで、速書きする際にいちばん大事なことはなんだと思われますか?

私は、筆圧をかけすぎないこと、だと思います。

ペン習字を始めた頃、筆圧の強さを何度となく先生から指摘されました。筆圧が強すぎると軽やかにペンが進まず、よい線がなかなか書けません。特に速書きではマイナスです。力が入っていると速度は上がらず、仕上がりも重たくなってしまいます。

それで筆圧を矯正しなければ、となったわけですが――、

まず、ペンを握った人差し指や親指の爪の先が白くなるようでは力が入りすぎだと教わりました。これはとてもわかりやすい指摘でした。爪が白くならないくらいの力でペンを持ってみたところ、上手な人がペンをもつときの「軽さ」がすぐに実感できました。

――オォォーーー!! こんなに軽く持つものなのかぁぁっ w(゚ロ゚;

それからは「軽い握り」を常に意識して書き、それにより筆圧もだんだん矯正されてはきました。

でも、谷先生から教えていただいた矯正法は、もっと簡単で即効性のあるものでした。

硬筆を毛筆用の下敷きの上で書くのです。力を抜かないとペン先が紙を突き破ってしまいます。自分で特に意識をしなくとも、筆圧が強制的に矯正(笑)されてしまう素晴らしい方法です。筆圧の強さに悩んでいる方はぜひやってみてください(^^)

◇◇◇

次のポイントは、漢字をいかに速く書くか――ですね。

「楷書を急いで書く」自己流の崩し方では速度を上げるにも限界があります。3級くらいまではそれで間に合うかもしれませんが、2級以上では、やはり行書が書けないと苦しくなってきます。

ただ、行書といっても――たとえば「水」などは字典をみると……

201607速書きで大人の字を創る5

『ペン字 改訂常用漢字の三体』(狩田巻山先生・著)より

こんなふうに収筆が左下へ向かう形が載っていることもありますが、これはあくまでタテ書き用の書き方です。ヨコ書きではこの形に縛られる必要はないと思います。というわけで、上の例では

201607速書きで大人の字を創る3

こんな書き方をしています。

また、漢字は行書だけでなく――

201607速書きで大人の字を創る4

こんなふうに、草書も使っています。草書は一筆書きできるものも多く、とにかく楽に速く書けます。

「岸」など「草書もどき」と言われそうなものもありますが(^_^;

草書には、楷行書の面影があって誰でも読めそうなものと、勉強していないと読めないくらい形が変わっているものがありますよね。前者なら、ひとに見せるメモなどにも使えるでしょう。せっかく草書を勉強しているのですから、使えるものはふだんからどんどん使っていきたいと思います。

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さて、とりあえず「このくらいには書きたい」というものを先に書いて、次に同じ書き方で、今度は本気で速書きします。

201607速書きで大人の字を創る6

201607速書きで大人の字を創る7

2分36秒。うむ、速度はよし。仕上がりは?――「かっこいい」とは言えないけれど、自己流の崩し字が減った分、これまで書いてきたものよりも、ちょっぴり大人っぽい仕上がりになったかな?

この稽古を繰り返せば、私の速書きも一皮むけてくるでしょうか?(^^)

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きょうの自運

20160706ペン自運「寺田寅彦」

硬筆書写検定の解答用紙(コピー)に書いています。

自運の出来は30点(-_-) 

寺田寅彦(明治11年~昭和10年) 物理学者。随筆家。俳人。学者さんは論文で鍛えられているためか、理系文系に関わらず文章上手が多いですね。寺田寅彦はその筆頭だと思います(^^)

それではまた~(^^)/