書蒼28年5月号 実用書道

筆ペンの課題です。

201605『書蒼』5月号実用書道

左:お手本  右:形臨(競書提出済)

今回もセーラーの「ふで和み 本造り(玄)」を使いました。すっかり気に入ってしまいまして、サブとして使い続けようと思っている「ぺんてる中字」の出番が最近はあまりなくなってしまいました(^_^;

それでも、やはり筆ペンは二種類くらいは使えるようにしておきたいと思っています。というのは、筆ペンというのは製品ごとに書き味がだいぶ違いまして、自分の思い通りの線が出しやすい製品と、そうでない製品があります。一種類だけ使っていると、工業製品なので愛用の製品が廃番になった場合にあわてることになってしまいます。

相性の問題では、たとえば私の場合、クレタケやあかしやの製品ではどうも思い通りの線が出せません。おそらく穂先の弾力の関係ではないかと思っているのですが、とにかく、ハネや払いで思った線が出しにくいのです。

私とは逆に、クレタケは書きやすいが、セーラーやぺんてるではちょっと……という人も知人の中にはいます。

こういうのを見ると、筆ペンというのはまだまだ発展途上の製品なんだなあと思わざるを得ません。小筆でも相性というのはないわけではないでしょうが、さすがに筆記用具としての歴史が長いだけあって、筆ペンほどには癖の強さがないように思います。

◇◇◇

筆ペンを習い始めてしばらくは、自分の腕が未熟なのでうまく書けないのだろうと思っていました。勿論それはあったのですが、その後に数種類を使い比べるようになってくると、筆ペンごとに書ける線がだいぶ違うことに気づきました。

初心者なら初心者なりに、書きやすい製品とそうでない製品があると気づいたわけです。私の場合は、何度も書いてきましたが、セーラーの「本造り ふでペン」(廃番)が最も相性がよく感じられました。下手は下手なりに、書きやすいのです。次が「ぺんてる中字」でした。あかしややクレタケではどうも思うように書きにくく、それは今でも変わっていません。

こういうことがありますので、毛筆経験のない人が筆ペンを使い始めるときは、同時並行的にいくつかの筆ペンを使っていくのがよいのではないか、と考えています。そうして早く自分と相性のよい製品を探し出すことが上達の早道だろうと思います。

毛筆の経験があり、小筆で上手な字が書ける人なら話は別です。自分と相性のよい筆ペンはすぐに見つかると思います。小筆で書くように書いてみて、違和感の少ない製品を選べばよいだけだからです。

ですから本当は、小筆を先に学んだ方がいいのではないかと思います。小筆でうまく書けないなら、それは単に自分が下手なので(笑)、稽古を積むのみです。小筆でそこそこ書けるようになってから筆ペンを始める――こういう順番がよいのかもしれませんね。

それではまた(^^)/