文字が図形になる瞬間(1)ゲシュタルト崩壊

ゲシュタルト崩壊、とよばれる知覚現象があります。

Wikipediaではこう説明されています。

――ゲシュタルト崩壊(独:Gestaltzerfall)とは、知覚における現象のひとつ。全体性を持ったまとまりのある構造(Gestalt,形態)から全体性が失われ、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象をいう。(以下略)

なんのこっちゃ。

具体例で説明します。

メイリオというフォントの「た」です。これを無心でしばらくじっと見つめてみてください。

201509た

何か起こりませんでしたか?ぱっと見たときには「ta」と読むひらがなに見えたものが、「ナ」と「こ」の組み合わせみたいに見えてきた、とか、さらに進んで、無意味な図形の組み合わせに見えてきた、という方がおられると思います。

「ナ」も、じーっと見つめていると……、

201509ナ

根元の曲がった十字架の図形?腰の曲がったカカシ?

「こ」もじーっと見つめていると……

201509こ

二つの図形が上下に配置された意味不明のデザインに見えてきませんか?無理に意味を求めるなら、右向きの変な矢印と、ソリを図形化したデザイン?

これがゲシュタルト崩壊というものの一例です。

これまで文字として知覚してきたものが、無意味な図形の集まりのように見えてくる。その結果、文字として読めなくなる瞬間が訪れることがあります。

ああ、経験がある、という方も少なからずおられると思います。何故こういうことが起こるのか、については未解明な部分も多いそうです。

原因はともかくとして、今回の記事は、このことが実は習字にも関係してくるみたい、癖字を直す手がかりになるかも、というお話をするためのマエフリなのですが……、

次回に続きます。それではまた(^^)/