古筆をまなぶ 11 高野切第三種 978 きみかおもひ(2)

越の国での任務を終えてか、あるいは一時的な帰京なのかはわかりませんが、京に上りました宗岳大頼(むねおかのおおより)さん、深く降り積もる雪を目の前にして意中の女性に……

201603-2高野切第三種978おのがおもひ

実にかっこよく、気取った告白をいたします。

さて、女性はどう答えるのでしょう。歌番号978はその回答であります。

◇◇◇

高野切第三種978きみかおもひ歌

ほとんど既習の仮名ばかりですね。さっそく読んでいきます。

◇◇◇

201603-2高野切第三種978歌-1

「きみ可於毛ひ」(きみかおもひ)

201603-2高野切第三種978歌-2

「ゆきとつらは」(ゆきとつもらは)

201603-2高野切第三種978歌-3

のまれ」(たのまれす)

201603-2高野切第三種978歌-4

「はるよりのちは」

201603-2高野切第三種978歌-5

「あらしとおもへ(?)

最後の一字が新出です。字母は「盤」、読みは[ha]です。

「は(波)」、「者」についで用例の多い変体仮名ということですが、「波」「者」に比べるとだいぶ後の時代に登場してきた仮名だそうです。

201303-2かな字典「盤」

『かな字典』(関口研二・著)より

「あらしとおもへ」(あらしとおもへは)

◇◇◇

きみ可於毛ひ ゆきとつ毛らは のまれ

はるよりのちは あらしとおもへ

きみかおもひ ゆきとつもらは たのまれす

はるよりのちは あらしとおもへは

きみが想い 雪と積もらば 頼まれず

春よりのちは あらじと思えば

今回はさほどむずかしい単語や言い回しはありませんね。

語釈

たのまれず  頼りにならない・あてにならない

意味

あなたの想いが雪のように積もるというならあてになりませんわ。

春よりのちは(溶けて)なくなってしまうと思うので……。

201603平安男性

あっちゃ~ヾ(*^。^*)ノ

( ̄ー ̄)ゞなに喜んでんだよ(笑)

きつくて素敵だわ~平安女性(*^。^*)

201603平安女性

うまいこと言って「決まった~!」と思ったのも束の間、機知に富み、かつ辛辣な内容の歌が返ってまいりました。

さあ、しかしこれですごすご引き下がっては肉食系平安男子の名がすたるのであります(笑)

大頼(おおより)さん、これにどんな歌を返すのでしょうか。

その返し歌が、次回『書蒼』4月号のかな半紙課題になっております。和歌バトル、次回に続きます。乞うご期待♪

みずの古筆

( ̄ー ̄)ゞ くると思った(笑)

《今回の新出仮名》   通算37字を学びました。


■■■ 草書学習記録 3/23(水) ■■■

十日目です。

夜は水泳のコーチや一緒に習っている仲間と食事――実態は「飲み会」(笑)――の予定が入っていたため、朝の稽古時間中にやっておきました(^_^;

20160323草書学習1

これまでの54字、ぜんぶ書けるかなあとちょっと不安になって、すべてテストしてみたところ、「辱」をみごとに誤答(汗)。次にいつもどおりの30字のテストを1回やりました。

20160323草書学習2

 肖  期  其  邪  牙  都

 口  賑  貝  娠  女  辰

 張  弓  長  辱  寸  唇

 純  糸  屯  套  帳  巾

 寸  熊  罷  能  純  金

その後「木・材・財・芽・冴・閉」の6字を学習。稽古時間20分。通算60字です。

20160323草書学習3


それではまた~(^^)/